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あまくさ

Author:あまくさ


 平将門の生涯を追うと、平安時代中葉~後半期の関東地方が、深刻なアナーキズムにつつまれていたことがわかります。東北の蝦夷との強いられた戦争。都の権門や国司たちによる過酷な搾取。
 関東の武士や民衆は、みずから汗を流して開拓した農地を守るため、立ち上がりました。それが、将門をリーダーとする大反乱です。
 将門は「新皇」と名乗り、「関東独立王国」を建設しようとしましたが、この歴史上初めての壮大な実験は、あえなくついえました。彼らの政権構想が、あまりに未熟だったからです。
 将門と坂東武者たちの見果てぬ夢。それが実現したのは、2世紀あまりのちのこと。源頼朝の登場まで待たなければなりませんでした。
 鎌倉幕府成立の本質は、武士による革命であり、働く者を社会の中心にすえる「世直し」とも言えるものでした。


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3 悪の華

 「一晩眠ればケロリ」というブログを見かけました。びっけさんという方が、望月三起也「ジャパッシュ」についてふれていました。
http://blog.so-net.ne.jp/pippupgii/2007-04-23

 なつかしいですね。
 望月三起也といえば代表作は「ワイルド7」でしょうが、「ジャパッシュ」は隠れた秀作だと思います。
 私はこの作品、中学生のころ雑誌を立ち読みし(本屋さんゴメンナサイ)、単行本を買って読み返し、その単行本を古本屋に売っ払い、2年前くらいに神保町の古本屋さんで見つけてまた購入し読み返しました。まさか昔私が売り払った本ではないでしょう。

 「びっけさん」はこの作品、床屋さんで読んでいたのが、引越ししたため途中までしか読めなかったとか。
 いいですね。床屋の切れめが縁の切れめですか(笑)。
 私も「あしたのジョー」と「バイオレンスジャック」は床屋で出会いました。少年キングを購読していたもので、ジャンプとかマガジンは立ち読みや床屋だったわけです。子供でお金持ってませんでしたからね。で、キングだったからワイルドは愛読してましたし、秘密探偵JAも知ってますよ。ワイルド7では、「コンクリートゲリラ」「爆破105」「黄金の新幹線」が好きです。この作者はとにかくエンターティメントに徹していて、スピーディな展開、意表をつくどんでん返しの連続、実に面白いんですね。

で、ジャパッシュです。
 びっけさんのブログにコメントしてみようかと思ったのですが、ちょっと長くなるので、こちらから。

 まず気になったのは、びっけさんのところに、  (「ジャパッシュ」の)「終わり方が少しいい加減でしたね」というコメントがあり、「やはりそうでしたか」と返していました。コメントされた方に他意はないと思いますが、これだとちょっと誤解があるかも。最終回こそやや駆け足で取ってつけたような感じナキニシモアラズでしたが、そこまでの展開は力のこもった意欲作だったと思っています。

 この作品の主人公日向光は、「乱世の奸雄」という感じのキャラクターですね。
 物語はこのヒカルくんの、

①中学生くらいまでの雌伏期、
②ジャパッシュ創設から組織を拡大し世間に認知させるまでの擡頭期、
③「天下盗り」期、
 といった三つの部分にだいたい分かれます。

 ①の雌伏期では、周囲からは美貌だけが取り得の無能な少年とみなされてバカにされますが、実は早くも野望への布石をおき始める魔性の姿が描かれます。
 ②の擡頭期では、この作者らしい秀逸なアイデアが随所にみられて面白いのですが、圧巻なのは③の部分だと思っています。

 この部分では、巨大化したジャパッシュを利用しようと首相官邸が画策をはじめ、ヒカルくんとのあいだに、虚々実々の駆け引きをくりひろげます。この狐と狸の化かしあいはヒカルくんの作戦勝ちに傾いていくのですが、クライマックスでは日本社会を呑み込みつつあるジャパッシュに危機感をいだいた自衛隊の一部急進派が武装蜂起!
 自衛隊VSジャパッシュの激突は、しかし戦闘シーンではなく知恵の戦いに物語の主軸がおかれて鮮やかです。

 司馬遼太郎「国盗り物語」の斉藤道三を思わせる、カッコよくて冴え冴えとした、見事な悪党ぶり。それが、ジャパッシュの総帥、日向光くんです。

 それと特筆したいのは、ワイルド7でも見られた作者の巧みなストーリーテリング。

 ヒカルくんの武器は、美貌と弁舌、そして緻密で非情な計算力です。時に残忍でさえある策略で周囲をおとしいれますが、そうして野望へのステップを一つあがるごとに、世間の「正義派」や「保守勢力」からの強烈な反発が発生します。そうして彼は苦境に立たされるのですが、鋭利な構想力でそれをくつがえすたびに、ジャパッシュは野望に向かって巨大化をとげていくのです。

 このような逆境を好機に変換していく能力は、歴史に実在した「乱世の奸雄」たちに共通する特異な資質です。
 少し小規模かもしれませんが最近の実例としては、小泉前首相が「郵政選挙」でそのような才能を示していました。ぶっちゃけ、小池百合子を落下傘で小林議員にぶつけたときには、ビックリしましたね。現実の政治で、そんな面白すぎることしちゃっていいの?

 ところで、びっけさんは大島弓子が好きみたいですね。私見では、大島さんの最高傑作は「バナナブレッドのプディング」だと思うのですが、いかがでしょうか?


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コメント

私も「バナナブレッド~」好きです!

あまくさ惣一郎さん、はじめまして。
私の拙い記事にリンクを貼って、トラックバックもしていただきまして、ありがとうございます。
さて、『ジャパッシュ』。
やはり読んでみないことには始まりませんね。(^^;
あまくささんが圧巻と書かれている③の部分、なんとしても読みたく思いました!

それから、大島弓子の件。
>私見では、大島さんの最高傑作は
>「バナナブレッドのプディング」だと思うのですが、
>いかがでしょうか?
「バナナブレッドのプディング」大好きです!
イライラの衣良ちゃんの危うさと、彼女を包んでくれる(だろう)御茶屋峠くん、あのマンガに私も随分救われたような気がしています。

また、どうぞ、遊びにいらしてくださいませ。

びっけさん。
コメント有難うございます。
バナナブレッドは笑いながら読んでいるうち、ほろ苦さと不思議な余韻が残ったのを記憶しています。たしか、綿の国星のちょっと前でしたね。
今、本が手許にないのでうろ覚えですが、御茶屋峠はいいやつだし、名前忘れたけど彼を慕うサッカー部のキャプテンはイジラシイし。
イライラの衣良ちゃんが、前髪で顔をおおってしまったシーンが印象に残っています。
うわ。だいじょうぶなのかな、この子って。

>また、どうぞ、遊びにいらしてくださいませ。
ありがとうございます。
時々うかがいたいと思っています

追伸

思い出しました(笑)
オオカミダイチくんでしたね。字の方はちょっと。大上大地かな。
「世間に後ろめたさを感じている男色家の男性」
新潟健一教授とか言いましたね。
その教授に救われたという、「数珠つなぎ理論」のひ弱な吸血鬼みたいな顔した哲学青年。
記憶、正確ですか。
昔、夢中になって何度も読みかえしたんですが、30年近く経ってしまったんでねえ。
お姉さんが夢の中でお腹の赤ん坊に、
「生まれてきてごらんなさい。いっぱいいいことがあるから」
というラスト、この作品だったかな。

なんか、私、ひとりで踊ってますね。本文の方に書くんだったかな。
まあ、いいけど。
ではまた。

記憶、正確です!

またまた、こんにちは。
あまくささん、記憶力すごいです!
私は手元にあるので確認してみました。
サッカー部のキャプテンは奥上大地(おうがみ だいち)くんでした。ほぼ正解ですわ!
で、例の教授は新潟健一教授! ピンポーンです!
数珠つなぎ理論の彼! いました!
ラストの台詞もほぼ正解!
心に引っかかったストーリーや台詞って、何年経っても覚えているものなんですね。
久しぶりに「バナナブレッド~」を読み返して、今は
♪twinkle twinkle little star
と口ずさんでいます。(笑)

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